STEP 5 [月別利益計画(月別目標損益計算書)の作成]
利益計画(目標損益計算書)を12ヶ月に割り振り、月別利益計画表を作ります。作り方は次のようにしていきます。
1.固定費を割り付ける
人件費、租税公課、減価償却費、その他の経費等を12等分して、各月次に数字を記入します。人件費は、賞与などの変動的な人件費も12等分して計上します。ただ、会社の事情で、別にしたい場合は、別に計上してください。
2.営業外損益を割り付ける
営業外収益と営業外費用を、単純に12等分して記入ください。
3.売上高を割り付ける
売上高を割り付けます。季節変動のない業態、業種の会社は、単純に12等分してください。季節変動のある会社は、過去の実績から比率により割り付けます。
比率は、下記のような方法で割り出し、各月の割合を目標総売上高に掛けます。
@ 上半期・下半期にわけて、売上高目標の数字を計算する方法。
A 4半期ごとに計算する方法。
B 1年の後半に売上高を高く設定する方法。
4.売上総利益を割り付ける
売上総利益は、各月の売上高に、目標売上総利益率を掛けて求めます。
5.売上原価を割り付る
売上原価は、各月の売上高から売上総利益を差し引いて求めます。売上原価の内訳は、記入する場合と記入しない場合がありますが、記入する場合には、商品仕入・材料費・外注加工費・在庫増減を、過去の実績比率や、社長の予測、材料の値上がり等から割り振って計上してください。
6.営業利益・経常利益を記入する
営業利益は、売上総利益−固定費で求め、経常利益は、営業利益−営業外損益で求めます。月別ごとに、タテに計算してください。なお、小数点になる場合は、任意に切り捨て、または切り上げしてださい。
7.損益分岐点を算定する
月別に計算して、記入しても結構です。
損益分岐点比率は、(固定費+営業外損益)÷売上総利益で求めます。
損益分岐点売上は、@損益分岐点比率×目標売上高又は、A(固定費計+営業外損益)÷売上総利益率のどちらかで求めます。
8.労働分配率を算定する
労働分配率とは、売上総利益に占める人件費の割合ですから、人件費÷売上総利益で求めます。
9.一人当たりの金額を算定する
売上高・売上総利益・経費・経常利益を、社員数で割って記入してください。
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経営計画書とは |
- 経営計画書とは、将来の「あるべき姿(目標)」に到達するために、今何をするべきかを示してくれる「道しるべ」のようなものです。道しるべがなければいくら大きな目標を掲げても、目標には到達できません。では、目標地点にたどり着くにはどうしたらいいのでしょうか?それは明かりを灯せばいいのです。その明かりとなるのが経営計画書です。
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経営計画書は何故必要か |
- 現代の中小企業経営は、企業を取り巻く環境の変化により、物は売れず、取引先からは納品単価の引下げを要請されるなど、厳しい競争社会の波にさらされています。そんな中、将来の見通しも立てず、今までのような感覚のみに頼った経営を続けていきますと、業績は益々悪化し、設備投資はおろか、借入金の返済もおぼつかなくなり、給与さえろくに払えない状況になってしまいます。また、赤字が続きますと、金融機関からも見放され、ますます苦境に陥ってしまうでしょう。
そんなことにならないためには、きちんと計画を立てて経営をすること、これこそが今、経営者に求められていることなのです。
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